農業をやめたお話

 


今年も田植えの時期となりました。

 

田植えの時は姉夫婦や親戚の方が手伝いにきてくれます。

 

今まで父と母がやっていた農業。

父が病気で体力的にもできなくなり、私が手伝うようになって、10年くらいです。

 

母は高齢ですが、今まで田んぼの管理をしていました。

私は会社員ですので、朝や夕方、日曜日にトラクターで作業をしたり、間に合わないときは仕事を休ませてもらいながらの作業です。

 

日が暮れてから暗くなった時の作業や雨が降る中での作業は寂しくなってちょっと心がおれそうになります。

 

今では父がやっていたことを少しですが、やってみることが出来て良かったと思っています。

手伝いだけでは分からなかったことにも気づけました。

父と母と3人で田んぼに行き作業したことは良い思い出です。

 

一昨年に父が亡くなって、親戚の方が草刈りを手伝ってくれたりしながら

去年の稲刈りが終わり、次は大豆という時期、忙しくて気持ちの余裕もなく精神的に

ちょっと不安定だった私は全部できない仕事辞めたいと母に言いました。

 

母は、じゃあ、農業をやめる。母も歩くのがきつくなった。今までようやったと   言って、次の日の朝、母は組合の方に田んぼの管理をしてもらえるようお願いに

いきました。

 

そのあと、母は近所の方や隣の田んぼの方にお世話になったお礼を言いに行った

そうです。

 

母は82歳です。

頑張り屋さんで、辛坊づよいです。

今日も、庭の草取りをしています。

 

父が亡くなって、昔のことを時々話してくれることがあります。

 

昔は牛で田起こししていたこと。

父と母がビニールハウスを始めた頃の話。

 

チャレンジして頑張っていた父と今も頑張っている母を誇りに思います。

感謝しています。

 

私はまだまだです。気力も体力も父と母のように頑張らなくてはと思うのですが、

続けることができなくて申し訳ない気持ちもあります。